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相続手続き、期限を過ぎるとどうなる?意外と多い期限の落とし穴

更新日:2026.02.26 コラム

相続には法律で決められた期限がいくつもあります。「そのうちやろう」と先延ばしにしていると、気づいたときには期限が過ぎてしまい、取り返しのつかない事態になることもあります。

知らなかったでは済まされない相続の期限について、具体的にどんな問題が起きるのか、どう備えればいいのかを解説します。

相続放棄の期限(原則3か月)

相続が発生してから最初に訪れる重要な期限が、「相続放棄」の期限です。これは、相続があったことを知った日から3か月以内と定められています。

相続放棄とは、プラスの財産もマイナスの財産も一切受け取らないという選択です。特に、亡くなった方に借金や保証債務がある場合、相続放棄をすることで、その負債を引き継がずに済みます。

しかし、この3か月という期限を過ぎてしまうと、原則として相続放棄はできなくなります。つまり、借金も含めてすべて引き継ぐことになります。

相続放棄は、一度期限を過ぎると原則として認められません。「知らなかった」では済まされないため、早めの財産調査と判断が必要です。

相続税申告の期限(原則10か月)

次に、相続税の申告と納税の期限です。これは、相続があったことを知った日の翌日から10か月以内と定められています。

「うちは財産が少ないから、相続税なんて関係ない」と思っている方も多いのですが、実は不動産を持っているだけで、相続税の基礎控除額を超えてしまうケースは珍しくありません。特に、都市部に自宅がある場合や、複数の不動産を所有している場合は注意が必要です。

期限内に申告・納税をしなかった場合、本来の税額に加えて、延滞税や無申告加算税といったペナルティが課される可能性があります。場合によっては、本来の税額よりも多くの金額を支払うことになります。

また、期限内に申告すれば使える税金の優遇措置(配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例など)も、期限を過ぎると適用できなくなることがあります。これらの優遇措置を使えば税額が大幅に減ることもあるため、期限を守ることは非常に重要です。

相続登記の義務化と期限

令和6年4月から、不動産の相続登記が義務化されました。これにより、不動産を相続したことを知った日から3年以内に名義変更の登記をしなければならなくなりました。

正当な理由なく期限内に登記をしなかった場合、10万円以下の過料(罰金のようなもの)が科される可能性があります。これまでは「登記は義務ではない」とされていたため、何十年も放置されている不動産がたくさんありましたが、今後はそれが許されなくなりました。

名義変更を後回しにすると、単にペナルティを受けるだけでなく、実際の不利益も発生します。たとえば、不動産を売却しようと思っても、亡くなった方の名義のままでは売ることができません。また、時間が経って相続人の誰かが亡くなると、さらに次の相続が発生し、関係者がどんどん増えていきます。最悪の場合、数十人の相続人が関わることになり、全員の同意を得ることが事実上不可能になることもあります。

また、空き家となった実家を放置していると、建物の老朽化や近隣トラブルの原因にもなります。名義変更をしないまま放置することで、様々な問題が連鎖的に起きることもあります。

期限トラブルを防ぐためにできること

これらの期限トラブルを防ぐには、どうすればよいのでしょうか。

相続が発生したら、まず全体像を整理する


まずは、亡くなった方の財産と負債の全体像を把握することが大切です。どこに預金があるのか、不動産はどこにあるのか、借金はないか。これらを早めに確認することで、どの手続きが必要なのか、いつまでに何をすべきなのかが見えてきます。

「うちは簡単な相続」と自己判断しない


「うちは家族仲が良いから大丈夫」「財産も少ないから簡単」と思っていても、実際には思わぬ問題が潜んでいることがあります。たとえば、不動産の評価が予想以上に高くて相続税がかかったり、知らない借金が見つかったり、相続人の中に連絡が取れない人がいたり。自己判断で進めると、期限を過ぎてから気づいて慌てることになりかねません。

まとめ

相続には、3か月(相続放棄)、10か月(相続税申告)、3年(相続登記)という重要な期限があります。これらの期限を知らないまま放置することは、非常に大きなリスクになります。

「そのうちやろう」と先延ばしにしているうちに期限が過ぎてしまい、借金を背負うことになったり、高額なペナルティを支払うことになったり、不動産を処分できなくなったりすることもあります。

もし相続が発生したら、まずは全体像を把握し、必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。早めの準備と相談が、最大のリスク対策となります。一人で抱え込まず、適切なサポートを受けながら、手続きを進めていきましょう。

相続マルシェでは、税理士・弁護士・司法書士と提携し、お客様の状況に応じた最適なご提案をいたします。事前のご相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。

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