更新日:2019.09.08 ブログ
最近よく、空き家問題という言葉を耳にしたり、見る機会が多くなってきたと思います。
原因は様々ありますが、今回は認知症について触れたいと思います。
例えば、高齢者の方が自宅を売却して、売却したお金で介護付き高齢者住宅に入居しようとした場合に、判断能力がしっかりしていれば何ら問題なく売却する事ができます。
しかし、認知症になってしまうとそう簡単には出来なくなってしまいます。
自身の代わりに口約束で子供に売却を頼んでいても、売却することは難しいです。
認知症になると法定後見制度により、判断能力の程度によりますが、成年後見人が本人をサポートすることになります。基本的に後見人は本人の資産を守る立場になるので、資産を運用したり増やす行為はしないと言われています。
後見人が付く事で、事実上資産の凍結という事になり、自宅の売却をする事が困難になってしまいます。
認知症になってから死亡するまでの平均が5年というデータがあります。一般的には3年〜10年です。その間は売却する事も出来ずに、空き家になるケースが増えてきているという事になります。
ご本人がお元気なうちは、住み慣れた自宅で生活をしたいと思うのは当たり前のことだと思います。
もし、判断能力が無くなってしまった時には、家族の方が代わりに自宅を売却して、高齢者住宅に入居する資金を作れるように事前対策をしておくことが重要になってきます。
2025年には65歳以上の方の5人に1人が認知症になる推計があります。
家族の中で将来どのようにしたらいいか、前向きな話として話し合う機会を作る事がとても大事ですね。